風環境調査では,高層建築物や大規模な建物群などの建設によって風環境がどのように変化するかを調査します。 調査方法としては,風洞実験と数値流体解析があります。 精度および信頼性の観点からは,数値流体解析より風洞実験の方が高いと言われています。

一方で,数値流体解析は,風洞実験が不得意な可視化情報が豊富で,“どのような場所で”,“どのような現象によって”問題が生じたかを見る上では強力なツールとなります。

 
風圧調査は,建物の外壁や開口部に作用する風圧力を求めるものです。
設計の初期段階,自然通風による室内の換気など様々な用途で用いられています。 風圧調査では,建築物の壁面などに作用する風圧力を数値流体解析によりコンピュータ上で求めます。風速の調査よりかなり難易度が高いですが,最近はコンピュータの高速化により精度の高い風圧力が求められつつあります。

風工学研究所では,風洞実験,リアルタイムの気象観測などを行っていますが,それらの結果と気象庁から配信される気象予測の情報を入力条件として数値流体解析により自然風のリアルタイムの風況予測を行います。

数日後のイベント広場の風況や高層建築物などに影響を受けるような場所の複雑な風況など,ピンポイントの位置における詳細な風況予測の提供を行います。

また,予測対象としては,気象要素のみならず建物の振動,居住性能など,気象要素によって起こる様々な事象に対し予測が可能です。


 

建築物の高密度化や大規模化などによって,都市の気温は郊外に比べて高くなる傾向がみられます。

全世界の平均気温は過去100年間で0.7℃強上昇しましたが,東京の平均気温は3℃上昇したとの報告もあります。

ヒートアイランドは都市が発達するため副次的に起こる現象で,大気環境(大気拡散・汚染)など複合的な問題を引き起こし,最近特に問題視されています。

広域にわたる大気環境などを予測することは数値流体解析が得意とする分野の一つです。

ヒートアイランド・大気環境の評価では,数値流体解析で都市全体の風系を求め,必要に応じて汚染物質などの拡散の予測を行います。